― 2006年2月13日 PM23:57―
「うわー、雪だ…」
スタジオで仕事をしていたw-inds.の三人。
慶太が窓際で切なそうな顔で窓越しに目を遣った。
「マジ?どうりで寒いはずだわ。てか、慶太暗いから(笑)」
「だって、沙智が雪好きだからさ……」
「だから、告白しろっつって話まとまっただろ〜!めんどくせー男だなぁ」
「何だよ、それっ。そもそも、龍一くんは彼女に対して態度でかすぎなんだよ!!」
「はぁ?!」
「はいはい。2人とも落ち着けよ、ったく(笑)」
涼平は二人のやりとりがよほどおかしかったのか、ケタケタと笑い出した。
「ほら!3人とも戻ってこい」
「「はぁ〜い」」
「ごめん、シミタク」
三人はマネージャーの一声で窓際から離れて、元いた場所に戻った。
雪降る中で。
日も暮れてから始まった仕事。
時計の針は既に夜中近くに差し掛かっていた。。
「あれ〜、さんは??」
撮影に臨む龍一の傍らで、慶太はキョロキョロとスタジオ内を見渡した。
「なら今日はもう帰したよ。もう衣装換えはないからさ。
のヤツ、あんまり体調よくなそうだったから休ませてやろうかなって」
「アツシ、優しーじゃん!さてはチョコ目当てだなぁ〜」
龍一はニヤリと笑って、スタイリストのアツシを見遣った。
「いや、俺、いちお既婚者(笑)って、すでに0時超えたからバレンタインだし」
「うわっ、マジだ!はぁ〜、男だらけのバレンタインとか嫌だーーー」
「龍一くんは彼女からもらえんだろ、チョコ。彼女のいない俺のが文句言いたいぐらいだよ(苦笑)」
「涼平はその気になりゃ彼女なんてすぐできんだろ〜に、作らないだけじゃん」
「だって俺、自分から好きだなーって思わないと付き合ったりできないし。
てか、、帰っちゃったんだー。。」
「お?何、何??涼平ってば、に何か用事あったのかよー?
最近やたら仲良いもんな、お前ら(笑)」
アツシはニヤニヤ笑いながら、涼平の衣装の襟に手を伸ばした。
「別に。何もないよ」
涼平はいつもと変わらない声のトーンでアツシの問いに答えると、自分の立ち位置に足を進めた。
そう。
別に何も…ない。
けど、話したいことはあった。かな。
正直、俺って芸能人やっちゃいるけど、あんまり芸能界の友達っていないんだよね。
どちらかと言うとスタッフとの方が仲良かったりして。
例えば。
ダンサーのみんなとか。
スタイリストさんとか。
ヘアメイクさんとか。
もその中の1人。
俺らのスタッフの中ではイチバン年が近くて。
は22歳。つまり、俺より1つ上。
半年ほど前から、アツシのアシスタントとして俺らのスタッフに加わった。
慶太や龍一はすぐに懐いて仲良くなってたけど、人見知りの俺はそんなに仲良くもなれなくて。
なんてゆーか。。
同性じゃないスタッフで、しかも年が近かったから、どう接したらいいんだろうとか思ってた。
でも、ある日。
実は、って映画好きなことが判明して。
お互い好きな作品とか、最近見た作品とか話すようになって。
気付いたら仲良くなってたんだ。
慶太や龍一くんなんて目じゃないぐらい。
を名前で、
しかも呼び捨てにしてるのは、
スタッフもメンバーも合わせみても、
俺だけ。だし。
◇
ガラガラ…
「涼平くん、お疲れ〜!」
「また明日な。お疲れっ」
「お疲れ。慶太は頑張ってね、今日。龍一は…知らないや(笑)じゃあな!」
涼平は片手をあげて挨拶すると、そのままマンションのエントランスに歩いていった。
「さみっ…」
オートロック解除するの、めんどくせーとか考えながら。
冬風とハラハラ舞う雪の寒さに肩をすくめた俺がエントランスに辿り着いたら・・・
人影があった。
「!?」
「ぁ、涼平くん。お疲れさま」
俺の驚く顔をよそにはいつもと同じ柔らかい笑顔を見せた。
「お疲れ。って、そうじゃなくって!
何やってんだよ、こんなトコで…っっ!
調子悪いんじゃなかったわけ?」
アツシ、そう言ってたじゃん。
てか、今もう夜中の2時だし。
「うん、寝不足だったのー。。でも、家でちょっとだけ寝たら元気になったから」
「ちょっとって…ちゃんと寝なよ。。
てか、こんな時間に女が一人でいたら危ないから!」
「さっき来たばっかりだから大丈夫だよー。うち、近所だし」
っとに、はマイペースなんだから。。
そりゃーさ、の住んでるマンションは俺のマンションから歩いて直ぐだけどさ。
だからって、今もう夜中だって。
「あのねぇ…だか
「だって、涼平くんに渡したいものあったんだもん。
でも、仕事は途中で帰らせてもらっちゃったから……」
シュンと俯くの頭をよく見ると、髪にうっすら雪が積もっていた。
「来たばっかって嘘でしょ?髪白くなってるよ、ったくー…」
俺はの髪に手を伸ばすと、雪を払った。
「ごめんなさい…
でも、コレだけ渡したくて。。」
俺は、が目の前に差し出した何か入った小さな紙袋を受け取った。
「何、これ?」
「……チョコだよ。。今日、バレンタインだから……」
「マジで?!」
チョコ?
俺に??
「やべー、すげぇ嬉しい」
俺は思わず緩んだ口元に手を遣った。
「ホント?」
「うん、マジ。俺、に言いたいことあったんだもん。
けど、先帰らせたったってアツシから聞いてさ。。」
「うん?」
そう。
俺がに言おうとしてた一言。
「俺にチョコちょうだい?って言おうとしてたんだよね」
「それって…
どういう意味……?」
がつぶらな瞳で不安そうに見上げる顔が可愛くて。
「これって本命チョコって思っていいの?そーゆー意味だけど??」
俺は最大級の笑顔をに向けた。
「えっと、それって、つま
「俺、が好きなんだ。付き合ってくれる?」
俺は慌てた顔を見せるの言葉を遮り、自分の気持ちを口にした。
「私も…
涼平くんが好き。。」
はしばらく目を丸くしてたけど、小さな声でそう答えてくれた。
バレンタイン。
男の俺から告白。
そんなのもアリでしょ?
「きゃっ」
受け取ったばかりのチョコを片手に、俺は初めて好きな人を抱きしめた。
真夜中に。
マンションの前で。
雪降る中で。
*END*
Happy Valentine to All guests of BLUE★MOON!
ぽすとすくりぷと。
はい、バレンタインシリーズ涼平編です!(笑)
描き始めたのは慶太のドリの方が早かったのに、涼平ドリのが早く描き終わりました^^;
バレンタインと一口に言っても…
片想いのバレンタイン、両想いのバレンタイン、色々あると思いますが。
とりあえず、今回は片想いのバレンタインで描いてみました☆
いかがでしたでしょうか?
JUNON 3月号を読んでいたら、
涼平くんが「雪の中で俺を待っててくれて渡してくれるみたいなシチュエーションに憧れる」と言っていたので、
こんな感じに仕上げてみました♪
いやー、涼平くんに「俺にチョコちょうだい?」なんて言われたら、いくらでもあげますけどね!(笑)
拙い文章ではございましたが、感想頂けましたら励み、そして参考になります♡♡感想はコチラ★
UP☆2006.2.14(written 2.12)
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